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2011年2月12日 (土)

映画「冷たい熱帯魚」

「冷たい熱帯魚」 園子温監督
2月9日(水) サービスデーのため1000円で鑑賞

立ち見でギューギューの映画館は久しぶりでした。でも僕はネット予約をしていたので座って鑑賞することができました。ネット予約できる劇場は大好きです。

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詳しいストーリーはオフィシャルサイトで確認してね。

でんでんが演じる村田は典型的な詐欺師であり、ごく普通の日常のなかに彼のような人間が現れれば、当然、嫌悪されてしかるべき存在です。彼の行動は言動からしていかがわしく、すべてが自己中心的です。しかし、村田のまわりには女が集まり、金の匂いを嗅ぎつけた男も集まる。それは村田が暴力もエロスも欲望も、そして父性までもを内包しているモンスターだからです。

こんな村田のような男をどこかで読んだことがあると記憶をたぐってみると、梁石日「血と骨」の主人公である父親が思い浮かびました。崔洋一監督によって映画化された際はビートたけしがその役を演じていました。そして、そこからさらに、モヤモヤとした記憶の糸をたぐっていくと、「閃いた」のです。

今作ででんでんが演じる村田は根本敬が描くところの「吉田佐吉」に違いないと!つまり今作は根本敬が描く特殊漫画の世界を映像化したものなのだと。そして吹越満が演じる社本は根本世界における「村田藤吉」と捉えるとすべてが繋がってしまうのです。そういえば小説「血と骨」を読んだ時も、これは「吉田佐吉」の物語だと納得した覚えがあります。

根本敬の作品世界については詳しく触れませんが、基本は一人のモンスターである「吉田佐吉」が、小心者の「村田藤吉」一家を徹底的に苦しめ続けるというものです。

熱帯魚屋がフーターズみたいになっていたり、女優二人のエロスの戦いがあったり楽しめる場面もありました。でも、表現の強烈さに見ているときはほとんど思考停止状態で上記のようなことは思い浮かべられず、ただただスクリーン上に繰り広げられる惨劇をぼや〜っと見つめているだけでした。でも、「でんでん」=「吉田佐吉」論を自分で閃いてしまったからには、もう一度、その視点で今作を見直すべきだと今は思っています。

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そうそう、その日はハプニングがあり、上映後にキャストである吹越満さん・でんでんさん・黒沢あすかさん・梶原ひかりさんがサプライズで舞台に登場し、お礼の言葉を述べてくれました。しかも通路に並んで観客をお見送りしてくれました。でんでんさんと握手した僕は、映画の余韻もありなんだか複雑な気分でしたよ。

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コメント

吉田佐吉と冷たい熱帯魚でググってたどり着きました。
幸せになりたーい、のでんでんの写真、ステキです。

原作をようやく読んだのですが、映画には無かった
更にエグイ話の連続にクラクラでした。

投稿: | 2011年3月18日 (金) 00時27分

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