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2011年1月11日 (火)

映画「アンストッパブル」

「アンストッパブル」 トニー・スコット監督
1月9日(日) ポイント使用で無料で鑑賞。

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無人のまま暴走し続ける劇薬を積んだ列車を、デンゼル・ワシントン演じるベテラン車掌と新スター・トレックでカーク船長を演じたクリス・パインの新米車掌が、それを食い止めるために命をかける。大興奮でした!

暴走列車の現場、作戦指揮室、そして中継するテレビニュースという視覚の切り替えが抜群。様々な視点から現在起こっていることを一つの道筋に重ねていきます。トニー・スコット監督は物語を多角的に描くのが本当に上手いなあ。モニターや地図が並んでいて、無線でもって現場とやりとりするという作戦指揮室ものはトニー・スコット監督に任せておけば問題ないですね。前作の(ちょっと残念だった)「サブウェイ123 激突」しかり、めちゃくちゃ興奮した「スパイ・ゲーム」 しかりです。

典型的なベテランと新米のコンビものなんですが、今回はどちらも家庭にトラブルを抱えていて、その不安の中でミッションに当たるわけです。どちらのトラブルも二人が必死に列車を止めようとする過程をその家族が見ることで溶解していきます。その見せ方が嬉しい。それはテレビのニュース映像なんですね。破綻しかかっていた夫婦関係も、冷えきった親子関係も、テレビのモニター越しに映る夫と父の命がけの奮闘を見たら雲散してしまう。「お父ちゃん頑張れ!お父ちゃん負けるな!」てなもんです。男の真の勇気を家族に見せつけられることなどそう滅多にないですからね。

そんでもってデンゼル・ワシントンの二人の娘はバイト先で父の奮闘を見ることになるのですが、そのバイト先が「フーターズ」!ヒュー、ヒュー!例のコスチューム姿でお父ちゃんを応援します。

さらにこれもよくある現場と上層部との対立。これもよかった。ジャケットにネクタイ姿の奴が立てた作戦なんか絶対失敗する、作業着を着たベテランの腕と技術が列車を止めるんだ〜という、ありきたりといえば、ありきたりなんですけど、列車を止める術がアナログ的要素しかないから余計に興奮してしまいます。

トータル90分という上映時間も最高でした。冒頭の車のドアミラー越しから子供の登校風景を見守るというシークエンス。60秒もないたったこれだけで、この男は家庭に不和を抱えているし、子供とは離れて暮らしているんだなという背景がが分かる。これが下手な監督だと、男の背景を描くのにだらだらと時間を使ってしまう。だから映画が間延びして、120分越えの映画が増えてくるわけです。また日本映画で顕著なのが、物語が着地した後の余韻の無駄な長さ。今作では、分からず屋の上司に対する後始末なんかラストのワンカットとエンドロール時のキャプションだけ。日本映画は製作者が余韻に酔いすぎですね。余韻は観客が勝手に浸るので、物語が着地したらスパッと切っちゃえば良いのに。そんなわけで、手に汗握ってスカッとする本当に楽しい90分でした。超おすすめ!

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受信: 2011年1月12日 (水) 01時00分

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