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2010年11月15日 (月)

映画「森崎書店の日々」

「森崎書店の日々」 日向朝子監督
11月3日(水)文化の日 サービスデーだったので1000円で鑑賞。

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「シングルマン」と同日にまったく同じ劇場で見ました。「シングルマン」は結局、「出来すぎの映画作品であまり話すことがない」という感想で終わってしまったのですが、逆に今作は欠点ばかりが目立ってるんだけど嫌いになれない、イヤ逆に欠点さえも愛情に変わる大好きな作品と自分では受け止めました。映画の完成度って僕の場合好き嫌いにまったく反映されないんだな〜と改めて気づかせてくれた作品でもあります。

ストーリーは単純。失恋して会社をやめた主人公の女の子が、叔父さんが経営している神保町の古書店で店番をやりながら、失恋を克服して旅立つという話。超シンプル。

神保町は学生の頃からよく訪れていた場所で、現在取引のある出版社が古書店街のど真ん中にあったりするのと、今の職場が神田にあるので、ランチがてらぶらぶら散歩するのに絶好の距離ということで今だに週1以上の感覚で足を向けているのです。だから今作の舞台になった古書店の位置もすぐに頭に浮かんだし、街並みのシーンなんかだと自分が写ってるんじゃないかと探しちゃったりしました。

以下ネタバレです。

とはいえ今作で神保町の魅力が全部描かれているかといえばそうでもありません。神保町が舞台で、主人公が町に溶け込んで行くという話なのに、ほとんど神保町で飲み食いしないのです。たい焼きと喫茶店でのコーヒーとケーキくらい。神保町には美味しい洋食屋さんや直枝さん(exカーネーション)が行くカレー屋さんもあるし、それこそ天ぷらのいも屋だってあるし、お酒を飲むところもたくさんあるのにね。神保町の魅力を知る人間からすると、古書店街以外にも魅力があるという所を描いてほしかったな。

もう一つ欠点を指摘させてもらうとクライマックスに2度ある長回し。その一度目の長回しなんですが、途中で切って繋げちゃうっていうのは、たぶん主演の女優さんがなかなか泣けなくて、尺が長くなっちゃったかったからだと思うんだけど、そりゃないな〜と思いました。それから、噛んだ台詞のカットをそのまま使っているのにはなんか意図があるんだろうか。

やけに物分りの良い叔父さん役に内藤剛志さん。物分りが良すぎてなんだか物足りない役柄だと思っていたらクライマックスでとんでもない行動にでます。

そのクライマックスに登場する今時の青年の描き方が、映画「悪人」で岡田将生が演じた青年像とダブります。と同時にその青年に立ち向かって行く内藤剛志さんも「悪人」の柄本明さんにダブります。今のダメな若者像のトレンドがこれってことなのかな。大人はいつでも若者が嫌い、いや若さに嫉妬しちゃうのかな。

喫茶店のマスター役で、きたろうさんが出演していてとても嬉しかった。きたろうさんは、僕にとって現代の妖精さん俳優。出てくるだけでニヤニヤしちゃう。昭和の妖精さん俳優はもちろん左卜全さん。

そして、きたろうさんマスターの喫茶店のウエイトレス役が田中麗奈さん。主役の人の演技が今ひとつギコチナイので、田中麗奈さん登場した瞬間画面が生き生きとしてくるんだから凄い。天性の女優さんだと思いました。

欠点ばっかり上げたけれども、なんだか嫌いになれない。上記の理由で人にもなかなかお勧めできないんだけど、なんだか心に引っかかってしまう作品。今じゃ主演の女優さんのぎこちない演技も、台詞を噛んだショットをそのまま使っているのも、なんだか愛せちゃうんだよね。舞台が神保町だからなんだろうな。

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先日神保町に行ったら案の定思ったとおりの場所に森崎書店のロケ地ありました(笑)

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