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2010年9月21日 (火)

映画「蜘蛛巣城」

「蜘蛛巣城」 黒澤明監督
9月19日(日)シネマブルースタジオにて1000円で鑑賞

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地元北千住の東京芸術センターでの特集上映「黒澤明 生誕100年記念 23作品一挙上映」にここのところ毎週通っています。それはそれは楽しい映画体験の連続なのですが、いかんせん客の入りが悪い。もっと宣伝しなきゃもったいない。黒澤映画をこんなでかいスクリーンで見るという体験は、今後、なかなかできないと思うのです。

で、1957年(昭和32年)の「蜘蛛巣城」です。大昔に見たときはプリントが最悪で雨がザーザー降ってる上に音声も聞こえづらく、カッタルイ映画だな〜程度の感想でした。それが、今回の上映のプリントは本当に綺麗でため息が出てしまいました。こう書くと馬鹿じゃね〜と思われるかもしれませんが、三船敏郎と千秋実が褒美の刀を受け取るシーンのクローズアップなんかはモノクロ映画なのにカラー映画を見ているような錯覚を覚えたくらいです。

ただ音声は相変わらずイマイチで、特に三船敏郎の台詞は半分以上何を喋っているのか理解できませんでした。

しかしですね、原作がシェイクスピアの「マクベス」ということで、「乱」の「リア王」に続いて原作を読んでから鑑賞に臨んだのです。そうしたらやっぱりこれが大正解。あらかじめストーリーが頭に入っているから三船敏郎の台詞があんまり理解できなくても物語から引き離されることがありませんでした。もうひとつは「乱」の時と同じように黒澤監督がマクベスのをどのように翻案するのかを見るという楽しみも得られました。

映画は冒頭の霧の中から蜘蛛巣城が少しずつ浮かび上がってくる映像に始まりどのシーンもうっとりするほどの美しさ。アート映画のような盛り上がりにかける作品になるかと思いきや、クライマックスでの有名な弓矢のシーンで僕たち観客は、やっぱり黒澤監督は娯楽映画の人なんだと再認識できるのです。

大スクリーンでメチャクチャ綺麗なプリントで「蜘蛛巣城」を見るチャンスはそんなにないですよね。本当に得がたい体験をしました。次はゴーリキー原作の「どん底」です。もちろん岩波文庫の原作を買いましたから読んでから見るのです。わくわく。

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